匿名の方から「双極性障害II型な気がします」と言われて

YAMATO

匿名の方から「双極性障害II型な気がします」と言われて

その音は高く、細かった。

締め付けられる胸から聞こえた嫌な音は、体内で大きく反響しては脳みそを強く突き刺した。

久しぶりに、息が苦しくて泣いた。

それはツイッター経由でいただいた、一つの匿名の声がきっかけだった。


 

「大変失礼ですが、ツイートを拝見してますと、貴方は双極性障害Ⅱ型な気がします。この病は病識がなかなか持ちにくいもので、ご自覚はないと思いますが、1度病院に行かれてみてはどうでしょうか。」

いただいた文字の一つ一つを視覚情報として認識すると、どんどんと呼吸が苦しくなった。

「貴方は双極性障害Ⅱ型な気がします。」

決して、言われて嬉しい言葉ではなかった。

だがしかし、文頭に「大変失礼ですが」とも付いており、悪意のある言葉ではないと信じたかった。

そして、ぼくは届いた匿名の質問に答えた。

“i am” YAMATO aka 大和 on Twitter
“愛情に基づいた提案と解釈して、お答えします。 双極性障害II型。まず、自覚症状については多少なりともあります。 改めて他者から指摘されると、少しばかり心にダメージはありますが。 病院を訪れることも検討します。 ありがとう。 #peing #質問箱 ”

ぼくは三年前に、うつ状態と診断されたことがある。

当時はフランスに留学していて、一人で暮らしていた寮の部屋からほとんど出られなくなった。

お腹が減り、耐えられなくなって初めて、近所のスーパーへ買い出しに行けるような状態。

寝ようと思っても寝れず、逆に疲れ果ててはいつの間にか眠りについている。

気がつくと肌は荒れ、体は痩せ細り、日本を離れたときとは比べ物にならない有様だった。

でも、今は違う。

支えてくれる家族や友人、彼女の深い愛情のおかげで無事に社会的生活を送ることができる段階にまで回復した。

現在は大学を卒業し、社会に出て二年目。

いつ死んでも後悔のない生き方を、広めるために仕事をしている。

 

どうしても我慢ができず、立て続けに本音を呟いてしまった。

むしろ、このような内容では「双極性障害II型」といただいたレッテルにどんぴしゃで当てはまる行動になるのかもしれない。

そう懸念はしたものの、吐き出さずにはいられなかった。

そして、140文字では消化しきれず、衝動のままキーボードを叩いた結果が本記事である。

すると、深夜にも関わらず、新たな匿名の声が質問箱に届いた。

 

 

「YAMATOさん、泣いてもいいですから、心無いコメントにそんなに気を取られないで!! ああいうコメントする人以上に、YAMATOさんのこと好きな人いっぱいいます!!家族だって、お付き合いしてる方だって、フォロワーさんだっています!それをどうか忘れないで!」

 

ツイートしてから、わずか二分後のことだった。

人に傷つけられることもあれば、人に救われることもある。

このとき、匿名の誰かからいただいた温かい声は間違いなく、今夜のぼくを救ってくれた。

まるでスパイダーマンや仮面ライダーのように、突然現れてくれたぼくのヒーローへ。

どなたかは存じ上げませんが、本当にありがとうございました。

一人で抱え込みかけていた自分が馬鹿らしく、むしろ心のままに助けを求めてよかったと思えました。

「せめて、名前だけでも」みたいな状況が、まさか自分自身に訪れるとは予想だにしませんでしたが、おそらく匿名の誰かさんは「名乗るほどの者ではございやせん」なんて返してくるのかもしれません。

直接お会いして、心からのお礼を伝えたい気持ちがございますので、差し支えなければご連絡ください。

本当に、通りすがりのお侍さんスタイルを貫かれる場合は、改めて感謝を申し上げた上で大きな背中を見送りたいと思います。

誠に、ありがとうございました。

以上、

匿名の方から「双極性障害II型な気がします」と言われて

世界も捨てたもんじゃないと思えた話。

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うつ状態の頃の自分が書いた文書も、公開しております。同じ苦しみの渦中にある誰かに、届けば幸いです。

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編集後記

寄稿YAMATO
再編集ばるーん

お久しぶりに大和さんに寄稿していただきました。

めっちゃわかりやすく落ち込んだり、喜んだりしていておもろいですね。知らん人からわからん病気認定されてるのとかもなかなかいいパンチラインなんじゃないかと思います。

ヤマトさんを見ていると発信している人間の強さや弱さを見ることができて、一本の映画を見ているような気分になってとてもよいです。

みんなももっとわかりにくく生きていきましょ。

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